日本三古湯の一つ、愛媛県道後温泉にある道後プリンスホテルは、全123室からなるエリア最大の旅館で、近年の個人・小グループの旅行にも対応できる宿を目指している。数年前には大宴会場を洋風のスタイリッシュなレストランに大改修したほか、この10月には、3棟のうち1棟の客室すべての畳、クロスなどを入れ替え「一の館禁煙館」としてリニューアルオープンした。併せて、「星空クラブラウンジ」も設置。特別客室利用者限定で、生ビール、ウイスキー、ポンジュース、コーヒーなどを無料で提供している。
客室は、さまざまな形状の和洋室、人気の露天風呂付き客室など個性的な部屋づくりを進めている。
その一環として2年ほど前、客室すべてのトイレや洗面などの水回りを交換した。例えば、特別室の開花亭和洋室は、日本の伝統工芸である「折り紙」をモチーフにしたハイクオリティ洗面器を採用。さらに、障子の装具をはじめ隅々まで和の意匠を意識した。
トイレは、過去の大渇水の際、断水の状況下で営業した経験を生かし節水性をはじめ環境配慮を重視。TOTO(福岡県北九州市)が提案している節水・節電効果の高い便器を採用。洗浄水量は従来便器の3分の1以下で大幅な節水を実現し、水道料金の節約にもつながる。また、ボタンを押すたびに発電するエコリモコンも採用。電池交換の手間が省け、壁裏の電源も不要。客室のウォシュレット設置に最適だ。
「女性宿泊客や訪日外国人客の増加により、ホテルトイレのイメージはますます重要。お客さまにとって、キレイなトイレは当たり前」と河内広志社長。以前からTOTOを使ってはいるが、節水型トイレ、電源不要なエコリモコンも採用の決め手になった。
この件についての問い合わせ先は、TOTOお客様相談室TEL0120(03)1010。
開花亭の水回り(写真、山内紀人)
エコリモコン(イメージ)